2014年9月29日月曜日

ラルジャン

映画を観るのにもまあまとまった時間というのが必要なのでそんなに観ていないし、ましてや15のときみたいに観た映画についてブログを書くなんてことは滅多にしないのだが、やっぱり中には、言葉で残しておきたいモノがあるのだ。

映画すきだけど詳しくないんだ。こう好きな監督とか挙げられない。知ったかぶって語ることくらいしかできない。音楽にしても本にしても。ちいとこりゃ恥ずかしい、、、
と、いつも思ってるんだけど、このブログは感想と記録なので、そもそもここで何かしら知識をひけらかすことは意図していないしそんなの求めて読む人もいないだろうし、「たからばこ」なので好きなモノについてひたすら書こうと思う。

昨日、「ラルジャン」を観た。


1983年フランス・スイス制作、トルストイ原作の映画。
久々にフランス映画。第二外国語で仏語を選択したので、ラルジャンは習ったな~お金だっけな~と思いつつ録画したらとんでもない作品だった。


偽札一枚に人生を狂わされた男の話です。たった一枚の偽札のせいでいろんな歯車が合わなくなっていき、、、そんな様が淡々と描かれていく。

今まで観た映画みたいに動いているもの全体を写すんでんではなく、こう本当にピンポイントでっていうと何か違うけど、そんなところアップにしなくても、、っていうところを細かく撮っている。後でそこが必要不可欠とまではいかないにしろ、ムダではないことには気付くんだけどね。

お札を一枚一枚手に取るところ




どの役者の手つきも無駄がなく、静かで、きもちいいくらいにきれい。例えるなら、NHKのすてきにハンドメイドとか今日のお料理みたいな、手際の良いハウツー番組を見ているときと同じ感じ。

そういう描写がいくつもあるんだ。


電話のダイヤル押し。ATMの暗証番号も。指先の動く様子をジーッと見せられるんだ。役者も本当にそれにしか意識を集めてないというか、よそよそしい、けれども決して乱れない。


地図を折りたたんでしまうところなんかも、惹かれる。本当に地図と手しか写っていない。

男の子がバイクに乗るときも足元だけ、とか、殺害した後の手洗いも血に染まった流水だけ。
そこには感情はなく、冷ややかで閉ざされている。ただ、物語は確実に進行していて主人公は狂っていくし、終末はやってくる。


(おしまい)