2015年12月12日土曜日

やわらかい・陽光・頬をかすめる風

11月の終わりから急に寒くなったな、と思ったら今度は急に初秋に逆戻り。おかしな冬です。

どの季節が一番好きかと聞かれたら、私は秋と答えます。単純に暑くも寒くもなくて過ごしやすいし、空が高く、長い夜は読書や思案にもってこいだし、リンゴの美味しい季節だから。
その次に好きなのは、あんまり考えたことないけれど冬かもしれない。

”冬の好きなシーン” 




太陽が低い軌道を描いて部屋に差し込む冬の真昼間、部屋の壁にはカーテンのレース模様が映り、部屋の中はボーッとするくらい暖かくて、ピアノを弾いてみても音はすぐに宙に消え入ってしまう。あのやわらかい空気が好き。
 



もう一つ。去年一人でコンサートを見に行ったとき、それから一昨年私大を受験したとき、そのまた2年前オープンキャンパスに行ったとき、いずれも冬に、東京のホテルに泊まった。ちょっと街を歩いたり部屋で考え事したりしていた、たかだか2日間の出来事がすごく印象に残っている。
単にお上りさんだからワクワクしていたのもあるけど、冬に行ったのが良かったような気がする。ひょっとしたらホテルという環境も要因かもしれないし。うまく言えないけど。
人がたくさんいて、私は一人コートのポッケに手を突っ込んで歩いている、 たったそれだけなのに今でもワンシーンずつありありと思い出せる。冷たい空気に感覚を研ぎ澄ませれ、自意識が丸ごとどこかに行っちゃったからかな、と思っている。


つい最近、その去年泊まった古びたホテルが春に取り壊されたのを知った。ちょっと悲しくなった。